普通、防音て聞くと「あ~!音を遮るんだな」って、思うでしょ?
音楽室の場合、そんなに簡単なものではないんです。
防音工事を依頼したお客様より「思ったより効果が出ない」と言った苦情をよく耳にします。それは、普通の工務店では、吸音材や遮音材はたくさん扱っていますが、音楽で使われる音を理解していないからです。
通常、音の測定には500Hzの音がどれくらいレベルが落ちたかを測定しています。だいたい10dbぐらい低減させると音量にして半分になった感じになります。
音楽で使われる音の幅は広く、ピアノでは、最低音27.5Hzから最高音4186.009Hzまで(A=440Hz)あります。500Hzだけの音の測定では、明らかに不十分であり、このデータだけで作られた防音室は、高音や低音が相当漏れる羽目になり、「思ったより効果が出ない」のは、当たり前です。 (500Mzだけの測定データを元に作られた建材を使い、防音工事をしているようでは、この問題は解決しそうにありません)
防音工事には、遮音材と吸音材使いますが、遮音材は音を通しにくくはね返し、吸音材は音を通しやすく、音を吸収します。
例えば、遮音効果の高いコンクリートの部屋の中では、大きな音を出すと、頭が痛くなるぐらいワンワンと音が反射します。これとは反対に、吸音効果の高い分厚い絨毯やカーテンで覆われている部屋では、音を吸収しますから、響きのない部屋になります。
理想的な防音空間とは、遮音と吸音のバランスが大切です。単純に音を遮るだけでは防音としては充分なものではありません。遮音性能だけを高めてしまうと反射音が部屋にこもり、かえって不快な音になってしまうからです。遮った音を吸収する、吸音性能がバランス良く働く事が快適な音空間です。
音の単位
少し前までは、ホン使っていましたが、現在はデシベル(db)を使っています。これは音圧を表す表示方法です。
d(デシは1/10)b(ベルは電話の発明者のベル)
防音表示の基本周波数=500Hz
騒音10デシベル低減させると、人間の耳には半分ぐらいになったように感じます。
しかし、そのためには、4倍もの厚さの壁が必要になるのです。そこで、開発されたのが、遮音材や吸音材と空気をサンドイッチした特殊な多重構造の防音パネル。現場で大工さんが手作りする在来工法と違って、工場で一貫生産された特殊な防音パネル組み立てていく方式ですから、品質も均一で常に設計通りの遮音性能が発揮されます。また床も独自の多層浮床構造を採用して床を伝って音の振動が直接逃げていくのを防ぎ、よりハイレベルの遮音を実現しています。
普通の防音工事はかなりの金額と日数を必要としますがパネル工法なのでスピーディ。ユニットタイプならほぼ1日で設置でき、毎日の生活のリズムを崩しません。お部屋を傷つけず、引っ越しや部屋の模様替えの時も安心です。
建物によって、お部屋によって、さらにカーテンや机などの材質によっても、音の響きは違ってきます。また、楽器には固有の音成分があり、ピアノを弾く部屋と、バイオリン弾く部屋とでは、ふさわしい音響特性が異なります。吸音率コントロールできる吸音部材を開発したことにより、音源の特徴引き出せる音響特性が設定できます。
音のコンサルティングから予算の検討、施工の実際まで、多くの実績を持つ熟練した防音・音響アドバイザー&エンジニアがきめ細かく対応します。クレジットもお気軽にご相談下さい。